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2006/03/24 (Fri) 『大江慎也/THE GREATEST MUSIC』('06)

the greatest music記そう記そうと思いながらも、自分自身にとって非常に重要な意味を持つ作品などに関しては、筆不精ならぬ鍵盤不精になってしまう小生。延び延びになってしまっていたものの、やっぱり“大江慎也『THE GREATEST MUSIC』トラックバックキャンペーン”が行われている期間内にこの作品について記しておきたいと思ったのあります。(オフィシャルサイト

まず、以前も書きましたが、大江慎也に関しては敬称を付けない事が僕にとっての敬称だと思うので、あえて「大江」と呼ばせて頂きたいのでゲス。YAROU声で「おおえー」と叫ばせて頂きたいのでゲス。

そんな前置きはさて置き・玉置・駿河湾沖、『THE GREATEST MUSIC』。
大江慎也が初期ルースターズのメンバーと制作したアルバム、と聞いて期待しない方が無理でございましょう。しかも、アルバム発売前からビデオ配信されていた“GO FOR THE PARTY”。この曲を聴き、そして針の振り切れた大江を見て、期待は爆発。ズビズバ耳に入ってくる歌詞に、涙腺のダムは決壊。

“世界と宇宙が俺の足もとでひざまずく そんな思いをした次の朝は苦しい夢を見た たまらずに飛び起た 俺にとっては生きることが エキサイティングだと思った”。(“GO FOR THE PARTY”)

本当に「大江に言われたら…」ですよ…、これは。『THE GREATEST MUSIC』の曲ではないけど、2004年にリリースされたUNの『KNEW BUT DID NOT KNOW』に収録されている“THEME”の歌詞もそうだった。英詞にはさまれる一握の日本語詞。

“この世も捨てたものじゃないし 俺も捨てたものじゃないさ”(“THEME”)

この言葉を大江に言われたら、厭世癖がついている自分の小ささに気付かされ、生きるしかない、生きよう、と心から思う。大江の言葉の重みは、胸や頭そして身体全体を覆いつくし、内側から生への意思を押し上げてくれる。

「テキスト主義」だったかしら(追記:…じゃなくて、「テクスト論」だった)、作者の人物像といった言葉の背景にある要素を敢えて分析の対象から外して、そこに書かれた言葉のみを捉える、という流派。そういう流派もあって然るべきだと思うけど、当然の事ながら、言葉はそれを語る人の背景によって、天と地ほども重さが違う。例えば“Everythig Gonna Be Alright”という言葉はボブ・マーリィという存在から発せられるからこそ、心を揺り動かす強固な言葉として響くのだし、大江の言葉も大江の口から発せられるからこそ、僕(ら)にとってとても強く重く深いものとなる。

“君は俺に力をくれる 俺は君に力を伝える”
“君をリードしたい 君を連れて行きたい”
(“I DREAM”)

ここで言われている「君」とは、いや、この作品の中で歌われている「君」の全てがルースターズのメンバーを示していると勝手に捉えさせて頂いております…。そして勝手に涙腺のダムを決壊させておる次第です。人と人とが繋がる事でもたらされる光が、そのとても純粋な光が、大江の詩のある一つの側面としてとても強く感じられるし、大江・花田・井上・池畑という4人による演奏自体に、そういう関係のもたらす純粋な光を見出さずにはおられない。

…って、肝心な演奏について何も触れていなかった…。
大江のボーカルは本当にこちらの想像を超える力強さ。本当に戻ってきてくれたのだと思わずにはおられない。そして演奏は初期ルースターズのあの感じなのだ、…と言うと語弊があるかもしれない。勿論、そこから25年以上を経た男たちによる完全に2006年の音であって、初期ルースターズの音とは違う訳だけど、大江のボーカル、やさぐれたギター、上へ下へとうねるベース、前のめりの鋭いドラム、そのアンサンブルは確かにあの4人が演奏していると物凄く感じられる音なのだ。あるべき部分にあるべきものがあるという4ピースの完全なパズル。20年以上を経て、再現されたジグソウパズル。
大江慎也は伝説の中だけに生きる人なんかではなかった。

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